研究課題/領域番号 |
10760172
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
河南 有希子 大阪府立大学, 農学部, 助手 (80264810)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | インターロイキン / サイトカイン / 交感神経 / 神経再生 / ノルアドレナリン / 6-hydroxydopamine / Tyrosine hydroxylase / ノックアウトマウス / IL-3 / IL-3Rβc double knockout / 座骨神経切断 |
研究概要 |
インターロイキン3(IL-3)およびその他のサイトカインの交感神経再生における役割について検討するために、マウスの臓器中のカテコールアミンの定量を行い、また、神経分布強度を抗Tyrosine hydroxylase(TH)抗体を用いた免疫染色により調べた。交感神経毒である6-hydroxydopamine(6OHDA)を腹腔内投与し、経時的変化を調べた。 1.IL-3/IL-3Rβcノックアウト(KO)マウス(西中村博士より供与) IL-3のシグナル伝達に重要なβchainは、GM-CSFR,IL-5Rのそれと同一である(IL-3Rβc)。供与されたマウスはdouble heteroであり、交配によりsingleおよびdouble KOマウスが産出でき、現在、各phenotypeを増産中である。 2.IL-1α/βdouble KO、IL-1R antagonist(IL-1Ra)KOマウス(岩倉博士より供与) IL-1α/βKOマウスは、IL-1が完全に機能せず、一方、IL-1Ra KOマウスでは、IL-1機能が増強される。現在、両マウスの交感神経分布、6OHDA投与後の変化について解析中である。 3.免疫不全(SCID)マウスでは、脾臓でノルアドレナリン量の低下がみられた。一方、SCIDマウスにhuman IL-6を発現させたトランスジェニックマウス(岸本博士、岡田博士より供与)では、ノルアドレナリンの顕著な増加が見られた。従って、交感神経の維持に免疫系からのシグナルが重要であること、また、IL-6は、交感神経機能を増強することがin vivoで初めて証明された。 本年度は、マウスの維持、増産に時間を費やしたが、本研究の継続は、サイトカインの神経系における役割を明らかにするうえで極めて重要である。
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