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ボルナ病ウイルスの病態と伝播経路の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10760182
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用獣医学
研究機関麻布大学

研究代表者

西野 佳以  麻布大学, 生物科学総合研究所, 講師 (00271544)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードボルナ病ウイルス / ボルナ病 / ネコ / 神経疾患 / 神経向性ウイルス / 持続感染 / staggering desease / 人獣共通感染症 / BDV / 運動失調 / 行動異常 / Staggening disease / 人獣共通伝染病
研究概要

ボルナ病ウイルス(BDV)が自然感染する動物であるネコではBDV感染は神経疾患の一因になることが強く示唆されているが、発症前の不顕性感染時の病態の情報は十分ではない。今年度は、神経症状を呈するネコも含めてBDV感染調査を行い感染病態について検討した。また、BDV自然感染ネコに対してストレスを与え、実験的な体内潜伏ウイルスの活性化を試みた。
1.東京都と神奈川県の動物病院に来院したイエネコ175検体中59検体(33.3%)において末梢血から抗BDV抗体あるいはBDV遺伝子が検出された。そのうち、抗体陽性と診断されたのは46検体(26.3%)、遺伝子陽性は14検体(8.0%)、ウイル遺伝子と抗体の両方が検出された検体はきわめて稀(175検体中1検体)であった。抗ウイルス抗体の内訳は、抗p24抗体陽性検体は約85%、抗p40抗体陽性検体は45%、両抗体が検出された検体は30%であったことから、不顕性感染しているネコにおいては抗p24抗体の方が抗p40抗体よりも保有率が高いことが示された。性別、季節、疾病の有無による全体的なBDV陽性率の相違は認められなかった。しかし、BDV遺伝子は秋から冬(11月〜2月)に集中して検出された。また、年齢別に見ると、1歳未満の若齢ネコにおいてすでに約30%の陽性率を示し、それが各年齢群(1〜4歳、4〜8歳および9歳以上)において維持されていたことから、感染経路として母子感染あるいは若齢期における水平感染が主である可能性が示唆された。
2.神経症状を呈する27検体中10検体(37.0%)がBDV陽性と診断され、神経症状を呈していない検体群との相違は認められなかった。また、同一検体を2ヶ月間調査したところ、抗体あるいはウイルス遺伝子が断続的に検出された。
3.BDV自然感染ネコに対し低温ストレスを与えたところ、ストレス後2週間目から血液中にBDV遺伝子が検出される検体が存在した。しかし、同期間に神経症状あるいは行動異常は示さなかった。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Tetusya MIZUTANI: "Single-step reverse transcriptase-polymerase chain reaction for detection of Borna disease virus RNA vitro and in vivo."Jpn.J.Vet.Res.. 46. 165-169 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshii NISHINO: "Borna disease virus infection in domestic cats: Evaluation by RNA and antibody detection."J.Vet.Med.Sci.. 61. 1167-1170 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 岩橋和彦: "精神分裂病におけるボルナ病ウイルス感染とセロトニンレセプタ-5-HTR2"最新精神医学. 4. 611-614 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Tetsuya MIZUTANI: "Reverse Transcription-Nested Polymerase Chain Reaction for Detecting p40RNA of Borna Disease Virus, without Risk of Plasmid Comtamination" J.Vet.Med.Sci.61. 77-80 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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