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高等動物における組織特異的な遺伝子発現誘導系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10760191
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用分子細胞生物学
研究機関東京農業大学

研究代表者

喜田 聡  東京農業大学, 応用生物科学部, 講師 (80301547)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード組織特異性 / 時期特異性 / トランスジェニックマウス / テトラサイクリン / 遺伝子発現制御 / リガンド結合領域 / 転写調節因子
研究概要

本研究では、汎用性のある新しい遺伝子発現誘導システムの確立を目的として、現在までに二つのシステムの確立を目指してきた。
1,昨年の報告では、テトラサイクリン添加によってDNA結合活性が失われる転写抑制化因子と、テトラサイクリン添加によってDNAに結合する転写活性化因子とを共発現するシステムの確立を培養細胞レベルで成功したことを報告した。本年度は、このシステムの有効性を個体レベルで検討することを目的として、組織特異的に働くプロモーターにより正、負に働く両転写因子を発現させた上でテトラサイクリンにより目的遺伝子の発現を時期・空間特異的に制御可能なトランスジェニックの作出を試みた。実際には組織特異的プロモーターとして、前脳特異的に働くカルモヂュリン依存性キナーゼII遺伝子のプロモータを用い、目的遺伝子としてはレポータータンパク質として有用なGreen fluoresence protein(GFP)とβ-galactosidaseを用いた。現在までに、トランスジェニックマウスの複数のラインの確立に成功しており、今後テトラサイクリン投与前後のレポータータンパク質の発現レベルの解析を行う予定である。
2、核内受容体群のリガンド結合領域を融合させることにより、転写調節因子群の機能を制御する方法を利用した時期・組織特異的な遺伝子発現制御システムの確立に関しては、エストロゲンの変異型リガンド結合領域と不活性型のCREB S133Aとを融合させたキメラ転写調節因子(LBD-CREB S133A)を前脳特異的に発現し、CREを介した遺伝子発現をタモキシフェン(TAM)投与により誘導的に阻害可能なトランスジェニックマウスの作出を行った。現在までにTAMを投与後の行動解析により、前脳を中枢とする記憶形成が阻害されることから、このキメラ転写因子が機能した結果、CREを介した遺伝子発現が阻害を受け、記憶形成能力に障害が生じたことが示唆された。従って、本システムの有効性が個体レベルで証明できたと考えている。本システムの応用に成功した例は世界でも稀であり、今後本システムを活用する上での多くの知見を提供できるものと考えている。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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