研究課題/領域番号 |
10770017
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
安西 尚彦 北里大学, 医学部, 助手 (70276054)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 尿素輸送体 / 遺伝子発現 / 腎髄質内層集合管 / 尿素 / 高浸透圧 / バソプレッシン / サイトカラシン / コルヒチン |
研究概要 |
ラット腎髄質尿細管細胞における尿素輸送体(rUT-A1)の発現を、成人Wistarラットの腎髄質内層集合管の初代培養細胞を用いて、遺伝子(mRNA)レベルで調べた。昨年までに我々は、高浸透圧(200mOsmol NaClおよびマニトール)負荷後のmRNA発現の経時的変化をNorthern blot法により調べ、rUT-A1 mRNA発現量は24時間後に5倍増加し、36時間後では2-3倍の増加することを報告した。またAVP(10nM)および8-bromo-cAMP(1mM)の投与は、rUT-A1 mRNA発現量を24時間をピークとして増加させることも報告した。そこで本年はrUT-A1の遺伝子発現調節をさらに調べるために、NaClとAVPの同時負荷、NaClと尿素の同時負荷を行った。NaClとAVPの同時負荷では更なるrUT-A1 mRNA発現量の変化はなかったが、NaClと尿素の同時負荷により、発現量の有意な低下が見られた。また高浸透圧負荷後のmRNA発現に関与する因子を調べるため、細胞骨格維持に関与するmicrotubule、及びmicrofilamentを破壊するコルヒチン・サイトカラシンの効果を見た。両薬剤の投与はrUT-A1 mRNA発現量を変化させなかった。以上の結果より、腎髄質内層集合管細胞においては、rUT-A1 mRNA発現量は、腎髄質内層に存在するNaClと尿素の濃度により調節されていることを明らかにし、rUT-A1発現の調節には細胞骨格の関与は低いことを明らかにした。
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