研究課題/領域番号 |
10770021
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
鍜治田 英俊 (鍛冶田 英俊) 関西医科大学, 医学部, 助手 (90298852)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 脳室脈絡膜上皮細胞 / クロライドチャンネル / ClC-2 / アンチセンスオリゴヌクレオチド / トランスフェクション / クロライドチャネル / ClC2 |
研究概要 |
豚脳室脈絡膜上皮(CP)細胞をCrookらの方法を改変して培養した。パッチクランプ全細胞記録法を用いてCl電流を検討した。細胞内にcAMP依存性プロテインキナーゼの活性サブユニット(PKA C-subunit)を投与すると内向整流性Cl電流が観察された。活性化されたチャネルの陰イオン選択性、細胞外pH感受性、Clチャネルブロッカーへの感受性を検討したところ、ラットやマウスで既に報告したチャネルとほぼ同一の電気生理学的性質を有することが明らかになった。さらにVIPを灌流することによっても内向整流性Cl電流は活性化された。活性化されたチャネルの電気生理学的性質はJentschらのグループがクローニングし報告しているClC2に類似しているため、ClC2チャネルのアンチセンスオリゴヌクレオチド(AS)を作製し、カチオンリポソーム法を用いて培養CP細胞に導入した。AS導入はGFPをマーカーとして蛍光顕微鏡で確認し、約20%の細胞にASは導入されていた。さらに実際のClC2蛋白発現量への効果についてはWestern blotting法を用いて検討し、AS導入によりClC2蛋白の発現が抑制されることを確認した。チャネル機能に対しては蛍光顕微鏡下に導入細胞を選択しCl電流を記録したところ、細胞内にPKA C-subunitを投与しても内向整流性Clチャネルの活性は記録されなかった。ASと同じG/C比をもちアンチセンス作用を持たないように配列を変えたオリゴヌクレオチドではClチャネル活性は維持されることからASによるチャネルの消失は特異的な反応であると考えられた。以上の結果からCPに存在するcAMP依存性内向整流性ClチャンネルにClC2が関与することが推測される。
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