研究課題/領域番号 |
10770037
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
廣瀬 謙造 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (00292730)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | プレクストリン / イノシトール三リン酸 / カルシウム / 蛍光測定 / GFP / プレクストリン相同ドメイン / I P_3 / ホスホリパーゼ / ホスホイノシタイド |
研究概要 |
細胞内のカルシウム濃度は細胞外から様々な刺激を受け、時間的にも空間的にも複雑なパターンを形成しながら変化している。遺伝子発現、筋肉の収縮、記憶、学習、免疫細胞の分化、細胞死など多彩な細胞機能がカルシウムのパターンでコントロールされる。しかしながら、どのようにしてそのようなパターンが形成されるのかは不明であった。イノシトール三リン酸(IP3)は細胞外からの刺激と細胞内のカルシウム濃度上昇をつなぐ重要な細胞内メッセンジャーであり、細胞内のカルシウム貯蔵部位からカルシウムを放出する役割を担う。従って、IP3の動きを見ることができれば、その解明につながると考えられていた。 クラゲ由来の蛍光性タンパク質であるGFP(グリーンフルオレセント蛋白)とPLCのプレクストリンホモロジードメインを遺伝子操作によって融合した。この融合蛋白を腎臓の培養細胞内に導入し、細胞内での局在を蛍光によってモニターすることでIP3の動きをリアルタイムに観察することに成功した。カルシウム波やカルシウム振動を誘発するような刺激によって、IP3はこれらと同期して細胞内で波のように伝わったり、振動することが発見された。この結果によりIP3自体がパターンを形成し、カルシウム濃度変化のパターンを制御することが明らかになった。また、プレクストリン相同ドメインがそれを含む蛋白のダイナミックな細胞内挙動変化に深く寄与することが示された。
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