研究課題/領域番号 |
10770045
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
池本 隆昭 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (30275854)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | カルシウム / リアノジン受容体 / 細胞内カルシウム / カルシウムによるカルシウム放出 / 筋小胞体 |
研究概要 |
本研究はリアノジン受容体(RyR)機能の修飾を薬理学的に解析し、3種のRyRサブタイプ(骨格筋型、心筋型、脳型)のCa^<2+>によるCa^<2+>放出(CICR)機構の性質の相違を解析し、RyR-1の生理的なCa^<2+>放出の開口様式との違いを明らかにすることにより、細胞内Ca^<2+>放出機構の解明のための情報を得ることを目的とした。申請者は、α-1 syntrophinを欠失したマウスの骨格筋における機能的変化の解析を試みた。α-l syntrophinを欠失したマウスは、正常に成長し、また繁殖に関しても大きな異常は認められないものの、その骨格筋においては通常細胞膜に存在するnNOSが細胞質内へ移行していることが判明した。骨格筋の興奮収縮連関は種々のNO inhibitorやNO donorで修飾されるが、α-1 syntrophin欠失骨格筋においても、このNOの機能的役割に変化は見られず、興奮収縮連関におけるnNOSの機能の発現には、その細胞内の分布は主要な因子ではないことを示唆した(Kameya et al.1999)。NOが骨格筋型RyRに対してどのような影響を持つかを、今後調べる計画である。また、メカニズムが不明のままとなっている筋弛緩薬、ダントロレンの作用機構について、予備的実験結果ではあるがこれまで知られていない特異な骨格筋型RyRへの機能的影響を見出した。今後、複数のダントロレンの誘導体を用い骨格筋RyRを介するCa^<2+>放出への機能的効果を解析し、骨格筋型RyRの開口様式調節メカニズムを解明するための情報を得る予定である。
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