研究課題/領域番号 |
10770064
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病体医化学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
宮本 洋一 熊本大学, 医学部, 助手 (20295132)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 一酸化窒素 / ニトロソチオール / α_1-プロテアーゼインヒビター / 抗菌作用 / 感染防御因子 / 血管拡張因子 / 抗アポトーシス作用 / 臓器保護作用 / α_1ープロテアーゼインヒビタ |
研究概要 |
本年度の研究により、ヒト・プロテアーゼインヒビター(α_1PI)のニトロソ化によって生じる新たな生物活性として、プロテアーゼ阻害スペクトラムの拡大、抗アポトーシス作用および臓器保護作用を明らかにした。 S-ニトロソ化α1PI(S-NO-α_1PI)は種々のセリンプロテアーゼに対してα_1PIとまったく同じ阻害活性を示すのみならず、新たに各種システインプロテアーゼ阻害作用を発揮することが明らかとなった。また、A群レンサ球菌の産生するシステインプロテアーゼ(streptococcal pyrogenic exotoxin B,SPE-B)による単球/マクロファージのアポトーシスが同菌の劇症感染病態に関与することが示唆されているが、10^<-8>〜10^<-6>MのS-NOα_1PIはin virtroで濃度依存的にこれを抑制した。昨年度の研究でS-NOα_1PIは同菌を含め種々の細工菌に対して増殖抑制作用を発揮することが明らかとなっていることから、劇症型A群レンサ球菌感染症に対する治療薬としての可能性が示唆された。S-NOα_1PIの抗アポトーシス作用はラット肝の虚血再潅流傷害においても証明された。さらに、本モデル動物においてS-NOα_1PIは組織血流の維持、ヘムオキシゲナーゼ-1の発現誘導、好中球浸潤の抑制を介して臓器保護作用を発揮していることが明らかとなった。 以上のように、S-NOα_1PIは細菌感染に対して多面的な感染防御作用を示すとともに、臓器保護作用を発揮することから、臨床応用の可能性が示唆された。
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