研究課題/領域番号 |
10770067
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病体医化学
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研究機関 | 国立がんセンター |
研究代表者 |
河野 隆志 国立がんセンター, 研究所・生物学部, 研究員 (80280783)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | がん抑制遺伝子 / 染色体欠失 / 過メチル化 / 変異 / 物理的地図 |
研究概要 |
最近、PTEN、DPC4等のがん抑制遺伝子がヒトがんにおける染色体ホモ欠失領域から単離され、ホモ欠失ががん抑制遺伝子の単離・同定のための有用な材料であることが認識されている。また、p16、VHL等のがん抑制遺伝子では、プロモーター領域の過メチル化によって遺伝子の発現が抑制されるという遺伝子不活化のメカニズムが明らかになってきている。そこで、本研究ではヒトがんの発生・進展に関わる新しいがん抑制遺伝子の単離・同定を目的として、各種ヒトがん細胞株に対し、マイクロサテライトマーカーを用いたDeletion mapping、候補遺伝子スクリーニング、arbitrarily-primed PCR解析を行い、未知のがん抑制遺伝子を探索し、以下の諸点を明らかにした。 1.9p21領域にはp16遺伝子座とは独立のホモ欠失の標的領域が存在することを明らかにし、9p21領域に未知のがん抑制遺伝子が存在する可能性を示した。 2.肺がん細胞において、18q21領域、21qII-q21領域に、既知のがん抑制遺伝子を含まない新しいホモ欠失領域を見い出した。 3.肺がんにおける新しい過メチル化領域を3ケ所(4q34、10q26、17p13)同定した。 4.7q31領域に存在する蛋白質脱リン酸化酵素遺伝子PPPlR3[Protein Phosphatase 1(PP1),調節サブユニット3]は、各種ヒトがん細胞でホモ欠失はみられないものの、ナンセンス及びミスセンス変異を生じていることを見い出し、PPPlR3が候補がん抑制遺伝子であることを明らかにした。
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