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滑膜肉腫におけるHGF、c-Metの組織像形成への関与に関する病理組織学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10770070
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 人体病理学
研究機関東京大学

研究代表者

元井 亨  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50291315)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード滑膜肉腫 / HGF / c-Met / 細胞分化 / 形態形成 / カドヘリン / カテニン / 増殖因子 / 接着因子
研究概要

滑膜肉腫には上皮成分と肉腫成分よりなる2相型(BBS)及び肉腫成分のみからなる単相線維型(MFSS)が主である.HGFc-RNAプローブを用いてBSS及びMFSSのmRNAの局在についてISH法により検討した.いずれの腫瘍細胞にも陰性であり,RT-PCRでBSSのみに陽性所見が得られた結果と解離していた.mRNAの発現が検出感度以下であった可能性,パラクリン的に作用する可能性が考えられた.凍結材料を用いたE-,N-カドヘリン(CAD)の免疫組織化学を行った結果,E-CADはBSSの上皮成分のみに陽性であり,N-CADはBSSの上皮成分に1例で陽性であった.β-カテニンについても検索し,BSS全例の上皮成分の細胞膜に陽性所見が認められたがBSSの肉腫成分及びMFSSでは陽性所見は半数に過ぎなかった.上皮様形態形成にE-CAD/β-カテニン系が関与していると考えられた.MFSSの1例では腫瘍細胞の核内にβ-カテニンの集積像があり,遺伝子変異に伴う安定化の像であり,増殖への関与が示唆された.培養細胞株を用いたE-CADのウェスタンブロット法では,BSS由来,MFSS由来株ともに陽性所見は得られず,免疫組織学的検索結果と解離していた.BSS由来株は,in vivoで上皮形態をとっておらず,上皮性格が失われている可能性があり,今後上皮性格を残している細胞株の樹立が必須であると考えられた.また,リコンビナントHGF(rhHGF)を添加し,形態の変化や増殖の程度を観察したが,上皮様分化や増殖率の変化は認められなかった.増殖にはHGFの関与が少ないことが考えられたが,詳細な検索が必要である.さらにBSS由来株をコラーゲンゲル内で培養し,rhHGFを加えて形態変化を観察したが,上皮様形態はとらなかった.今後,さらに培養条件や用いる細胞株を検討する必要があると考えられた.

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Motoi,T.,et.al.: "Coexpression of hepatocyte growth facter and c-Met protooncogene product in synovial sarcon"Pathology International. 48. 769-775 (1998)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Toru Motoi: "Coexpression of hepoctocyte grawth foctor and c-Met proto-oncogene product in synovial saitous" Pathology International. 48. 769-775 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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