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川崎病の動脈病変局所における病態解析、並びにウイルス発現の検討

研究課題

研究課題/領域番号 10770087
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 人体病理学
研究機関東邦大学

研究代表者

高橋 啓  東邦大学, 医学部, 助教授 (80216712)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード川崎病 / 冠状動脈炎 / マクロファージ / リンパ球 / 好中球 / CD4+リンパ球 / CD8+リンパ球 / Bリンパ球
研究概要

川崎病血管炎の特徴を検討するため、冠状動脈病変局所の浸潤細胞の詳細について免疫組織学的検討を試みた。【材料と方法】11急性期川崎病剖検例(6〜50病日)を検索対象とした。冠状動脈のホルマリン固定パラフィン包埋薄切切片に対しHE,EvG,AM,Al-B各染色と共に各種抗体(CD45,CD45RO,CD20cy,CD3,CD4,CD5,CD8,HAM56,CD68,elastase,HLA-DR)を用い免疫組織学的検索を加えた。【結果】6病日例の冠状動脈には内膜炎および外膜炎をみたが、中膜に炎症細胞を見いだせなかった。汎血管炎を生じていたが瘤の形成がない10病日例の中膜平滑筋層内には抗elastase抗体陽性の好中球の集簇巣を確認し得た。好中球浸潤はこの10病日例で最も強く経時的に減少していった。一方、CD68陽性マクロファージは17病日をピークとしたが、全例で強い浸潤がみられた。他、CD3陽性Tリンパ球は17病日を極期とし以後漸減していた。さらに、病初期にはCD4陽性リンパ球が優位であったのに対し20病日を過ぎる頃からCD8陽性リンパ球が相対的に優位を占めた。一方、CD20陽性Bリンパ球も17病日を極期としたがその後急減していた。また、免疫グロブリン投与歴の有無でCD20陽性細胞の浸潤程度に差があるように思われた。HLA-DRは6〜32病日例の大単核細胞、リンパ球、心内膜および筋層内小動脈の内皮細胞に陽性像を示した。【考察】川崎病血管炎の特徴は増殖性肉芽腫性炎症と表現し得るマクロファージの集積にあり、T細胞優位のリンパ球を混ずる。しかし、病初期には相当数の好中球浸潤も確認でき、動脈炎から動脈瘤形成に至る動脈組織障害には同細胞の関与も示唆された。さらに、免疫グロブリンとB細胞浸潤との関連について言及された報告はこれまでにない。尚、ISH法を用い数種のウイルスの検索を行ったが、現在迄に有意な所見を得ていない。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 高橋 啓、他: "川崎病における心冠状動脈異常の病理と病態"小児外科. 31(12). 1301-1304 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Kei Takahashi,et al: "Pathological study of post-coronary arteritis in adolescents and young adults:with reference to the relationship between sequelae of Kawasaki disease and atherosclerosis"Pediatric Cardiology. (受理).

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 高橋 啓 他: "川崎病剖検例冠状動脈病変における浸潤細胞の免疫組織学的検索" Progress in Medicne. 19・2. 401-402 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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