研究課題/領域番号 |
10770143
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
野田 敏司 東海大学, 医学部, 助手 (10297260)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | HIV遺伝子産物 / gp160 / アポトーシス / カルモデユリン / カルシウム / カルシニューリン / ミトコンドリア / 膜電位 / gp120 |
研究概要 |
CD4^+細胞にHIV-gp160を発現させると、細胞内にgp160が蓄積してsigle cellレベルで細胞死が誘導される。いの機序を検討したところ、1)この細胞死は細胞内Ca2^+上昇を伴うアポトーシスであり、2)gp160がカルモヂュリンと会合することによって、そのエフェクター作用が誘導されることを見い出した(J.Virol.72:6574-6580,1998)。 次にこの細胞死の誘導機序を解明するため、gp160発現後の細胞内動態を詳細に解析した。その結果、gp160の発現にともなって、ミトコンドリア(mt)外膜の破損が生じ、ミトコンドリア外へのチトクロムc(Cyt-c)の放出が認められた。またそれにともなって、ミトコンドリア膜電位の低下も観察された。 これらの事実から、カルモヂュリンと会合したgp160が、何らかの機序によってmt外膜を破壊、そしてCyt-cの放出およびmt膜電位の低下による一連のカスパーゼ経路を活性化し、その結果細胞死が惹起されていることが強く示唆された。現在このmt外膜の破壊がいかなる機序によってなされているのかについて、より詳細な検討を行っている。
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