研究課題/領域番号 |
10770196
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
副島 美貴子 久留米大学, 医学部, 助手 (80279140)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | FUT2 / 人種 / 多型 / admixture / 遺伝子欠失 / フコース転移酵素 / DNA多型 / 人類遺伝学 / FUT3 |
研究概要 |
ウルムチ人(55名)の血液サンプルからDNAを抽出し、PCR法を用いてFUT2のコーディング領域を増幅した。得られた産物についてダイレクトシークエンスをおこなったところ、他の集団と同様に47.3%の割合でnull alleleが存在した。その内訳は、白人に特異的であるとされるallele、se^<428>が63%、アジア人に特徴的なse^<385>が31%であり、更に最近タイ人に低い頻度で存在し中国人には見い出されないことが報告された302番目のCからTへの置換をもつalleleが6%を占めた。培養細胞を用いた酵素活性測定の結果、このalleleはnullallele(se^<302>)であることが分かった。以上のことから、ウルムチの集団はFUT2を指標として考えた場合白人種約7割、アジア人種3割のadmixtureであることが示唆された。この考察は他のグループのミトコンドリアDNAを用いた解析結果と矛盾が無かった(現在論文投稿準備中)。 また、我々はバングラディッシュとサモアの人々のサンプルについても同様の解析をおこなった。その結果バングラディッシュ人には最近我々が同定したインド人ボンベイ個体のFUT2欠失allele(se^<del>)を、サモア人にはse^<del>とは異なる欠失点をもつ欠失allele(se^<del2)>)を見い出した。なお、バングラディッシュ人のse^<del>は、ボンベイ個体にみられるFUT1のnull alleleを伴っていなかった。FUT2座位は繰り返し配列として知られるAlu配列に富み、これらの欠失はこのAluを介した組み換えによって生じたと考えられ、他の集団にも同様の機構による欠失が存在する可能性を示すデータであった(現在論文投稿中)。
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