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ヒト大腸腫瘍性病変の立体構造と粘膜固有層マクロファージに関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 10770222
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関山形大学

研究代表者

長嶋 隆一  山形大学, 医学部・第二内科, 助手 (50282231)

研究期間 (年度) 1997 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード大腸腺癌 / 大腸腺腫 / 大腸過形成ポリープ / マクロファージ / 立体構造 / 大腸腫瘍 / 粘膜固有層マクロファージ / 免疫染色
研究概要

厚層標本の共焦点レーザー顕微鏡下観察により大腸腺腫・腺癌・過形成性ポリープの立体構築の画像化が可能であった。これまでの手法は酵素等で腺管を単離するため、全体の構造をとらえられない欠点があったが、我々の手技により組織としての観察が可能であった。過形成性ポリープは粘膜固有層の中・下部では比較的高い腺管密度を示した。しかし、立体構造上、数個の腺管が合流し1つの腺管開口部を共有するため、LPMの局在する粘膜固有層の上層では密度が著しく低下し、ここにLPMが存在する像が観察された。一方、腺腫・腺癌、特に腺癌では腺管の密度が非常に上昇し、粘膜固有層上層でも高い腺管密度が維持されており、ここにLPMはみられなかった。いわゆるserrated adenomaでは腺管密度の低い病変の内部にときにLPMが観察された。以上より、マクロファージが腫瘍内にみられない原因は腺管密度の増加に伴う粘膜固有層の狭小化と考えられた。
腺腫・腺癌および過形成性ポリープでは上皮細胞の更新速度が増加していることが既に知られており、アポトーシスに陥る上皮細胞の増加が予想される。アポトーシスに陥った上皮細胞の貪食を行うLPMがこれに伴って増加すると考えられる。過形成性ポリープや一部のserrated adenomaのような腺管密度の低い病変ではLPMは病変内に止まれるが、腺腫・腺癌では腺管密度が高く粘膜固有層が狭小化するため、LPMが押し出される形となり、病変周辺にのみLPMが存在することが今回の観察結果より示唆された。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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