研究課題/領域番号 |
10770230
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
石原 俊治 島根医科大学, 医学部, 助手 (80263531)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | Fas / Fas ligand / H.phylori / 萎縮性胃炎 / H.pylori / apoptosis |
研究概要 |
平成10年度には主にヒト胃粘膜中のFas、Fas-ligandの発現とその局在について検討を行い、Helicobacter pylori(H.pylori)感染によって活性化されるFas、Fas-ligandシステムが上皮細胞にアポトーシスを誘導し、この現象が胃粘膜萎縮と関連する可能性を明かとした.さらに平成11年度には、これらのin vivoでの結果を検証する意味で種々のin vitroの検討を追加した.胃癌上皮細胞におけるFasの発現についてはH.pylori抗原およびIFNγの影響を検討したが、いずれの刺激においても明らかにFasの発現が増強されることをflowcytometryにて確認した.Fas-ligandの発現については末梢血から分離した単核球を用いて行い、特にT細胞特異的なFas-ligandの発現を検討する目的で、H.phylori抗原およびIFNγで刺激的にimmunomagnet beadsによってCD4+、CD8+T細胞を各々分離しRT-PCRによってその発現を検討した.結果的にはCD8+T細胞優位にFas-ligandの発現が認められ、上皮細胞とのco-cultureによる検討でもH.phylori抗原によって活性化されたT細胞依存的に上皮細胞にアポトーシスが誘導されることが確認された.今回我々が行った検討によって、H.phylori感染によって誘導される胃粘膜萎縮はFas、Fas-ligandシステムを介したメカニズムである可能性が推測され、こらまで不明であった萎縮性胃炎の病態解明をする上でも本検討は極めて有意義なものであると考えられた.本検討の結果に関しては既に学会にて報告しており、近日中に投稿予定である。
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