研究課題/領域番号 |
10770259
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
木原 康之 産業医科大学, 医学部, 助手 (80279330)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | TGF-β / アンチセンス / 線維化 / 細胞外基質 |
研究概要 |
ラットTGF-β1アンチセンスオリゴヌクレオチド配列として翻訳開始コドン近傍、開始コドン上流域、スプライシング領域のそれぞれに15塩基のオリゴヌクレオチドを作製した。各部位に相当するセンス配列(15塩基)、完全にランダムな配列(15塩基)を作製し、対照とした。アデノウイルスゲノムからE1A・E1B領域およびE3領域を欠損させたコスミドカセットpAxcwに、エラスターゼI・プロモーター(テキサス大学、Dr.R.McDonaldより供与)、LacZ遺伝子、polyAとともにラットTGF-β1アンチセンスオリゴヌクレチオド配列を組み込み、DNA-TPCとともにヒト初代腎細胞由来の293細胞にリン酸カルシウム法でトランスフェクションし組み替えアデノウイルスを作製した。ラットTGF-β1アンチセンスオリゴヌクレオチド、ラットTGF-β1センスオリゴヌクレオチドあるいはランダムな配列を組み込んだ組み替えアデノウイルスを10^6PFU/ml、10^7PFU/ml、10^8PFU/ml、10^9PFU/ml、10^<10>PFU/mlをラットの腹腔内および経静脈的に単回投与し、膵臓、肝臓、脾臓、腎臓、筋におけるLacZの遺伝子産物であるβ-ガラクトシダーゼの発現量を測定した。ラットTGF-β1センスオリゴヌクレオチド群およびアンチセンスオリゴヌクレオチド群の膵臓、肝臓、脾臓、腎臓、筋におけるβ-ガラクトシダーゼ発現は腹腔内投与群および経静脈投与群ともに認められなかった。さらに、組み替えアデノウイルスを3日間投与し、同様の実験を行ったが、β-ガラクトシダーゼ発現はみられなかった。今回、使用したオリゴヌクレオチドは天然型オリゴヌクレオチドであり、精製に関して問題があった可能性がある。今後はホスホロチオエート型オリゴヌクレオチドを使用し、さらに数種類のアンチセンスオリゴヌクレオチドを作製し、比較検討する必要があると考えられた。
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