研究課題/領域番号 |
10770267
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高山 浩一 九州大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50274444)
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研究分担者 |
上野 光 九州大学, 医学部, 講師 (50260378)
原 信之 九州大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90038802)
中西 洋一 九州大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20172356)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 血管新生阻害 / 遺伝子治療 / 肺癌 / アデノウィルス / 可溶型VEGF受容体 / VEGF / 可溶型受容体 |
研究概要 |
VEGF受容体の一つであるflt-1遺伝子の細胞外領域(VEGF結合サイト)をアデノウィルスに組み替え、可溶型VEGF受容体発現アデノウィルス(AdVEGF-ExR)を作成した。AdVEGF-ExR感染COS細胞の培養上清中にVEGF特異的な結合活性を有する可溶受容体の分泌を確認した。In vivoにおいてヌードマウス腹腔にAdVEGF-ExRを投与しておくと、皮下に移植したVEGF混入マトリゲル内への血管内皮の浸潤が抑制され、本受容体がVEGF機能を阻害し得ることを確認した。ヌードマウス腹腔に5×10^8pfuのAdVEGF-ExRを投与し、可溶型VEGF受容体の血中濃度をELISA法で測定した結果、投与後7日めに血中濃度は3.6nMとなり14日めにも1nM以上の濃度を維持していた。一方、14種の肺癌細胞の培養上清中のVEGF濃度をELISA法を用いて測定したところ、H358、H157、EBC-1、PC-9の4種の細胞株に高い産生能を認めた。そこでH157細胞をヌードマウス皮下に移植し、同時にAdVEGF-ExRを腹腔内に投与して腫瘍形成の経過を観察した。コントロール群では移植後14日めには全て腫瘍の形成が見られ、以後急速に腫瘍サイズは増大した。一方、AdVEGF-ExR投与群では完全に腫瘍の形成が阻害された。組織学的には血管形成は全くみられず、腫瘍組織全体が壊死に陥っていた。AdVEGF-ExR投与群は全て腫瘍の再発なく120日間以上生存した。
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