研究課題/領域番号 |
10770274
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
高橋 和久 順天堂大学, 医学部, 講師 (80245711)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 非小細胞肺癌 / CD44 / オステオポンチン / 細胞障害性 / マクロファージ / アイソフォーム |
研究概要 |
【目的】非小細胞肺癌に発現される高分子量CD44アイソフォームは、その診断的重要性から注目されているが、低分子量CD44アイソフォームであるCD44Hの機能的意義については明らかでない。そこで、非小細胞肺癌におけるCD44Hの機能解析を目的として本研究を開始した。最終年度である本年は、より詳細なin vitro cytotoxicityの解析を行った。【方法】昨年度、我々はCD44H陰性の非小細胞肺癌株H322にヒトCD44H遺伝子を導入し、CD44H stable transfectant(H322DH)を、またコントロールとしてvectorのみを導入したtransfectant(H322Dneo)を作成したことを報告した。本年度は、これらtransfectantsを用いCD44H発現の及ぼす活性化マクロファージによる細胞障害性に及ぼすより詳細な検討を行った。【結果】LPSとIFN-γで刺激した活性化マクロファージは、H322Dneoに比較してH322DHをより強く障害した。その細胞障害性の増強は、抗オステオポンチン(OPN)抗体と抗CD44抗体で抑制されたが、抗ヒアルロン酸(HA)抗体による影響を受けなかった。【考察】H322細胞上に発現したCD44Hは活性化マクロファージから産生されることが知られるOPNと介合することでマクロファージの細胞障害性を増強していることが示された。この現象は、非小細胞肺癌はCD44Hの発現を減弱することで、宿主の免疫担当細胞から回避している可能性が示唆された。
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