研究課題/領域番号 |
10770364
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
大友 義之 順天堂大学, 医学部, 助手 (10245764)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ラット腎近位尿細管 / Na-K-ATPase / ノルエピネフリン / neuropeptide Y / 近位尿細管 / Neuropeptide Y |
研究概要 |
ノルエピネフリン(NE)は交感神経節末端より同神経の刺激により放出される。腎臓では近位尿細管周囲に同神経が分布しており、NEの昇圧作用は近位尿細管のNa-K-ATPaseの活性を亢進することにより、ナトリウム保持に働くことがその一因であると考えられる。 NEはラット近位尿細管においてalphaとbetaのadrenergic受容体に作用するが、NE自体はラット近位尿細管のNa-K-ATPaseの活性を変化させなかった。alpha-adrenergic受容体のアゴニストは同酵素の活性を亢進させ、beta-adrenergic受容体のアゴニストは活性を抑制した。従ってNEは両者に対する作用を打ち消してしまうのである。neuropeptide Yは同Na-K-ATPaseの活性を亢進させるが、alpha-adrenergic受容体のアゴニストと(細胞内のカルシウムを増加させることにより)互いに協調しあって同酵素活性を亢進し、(細胞内のcAMPの経路を介する)beta-adrenergic受容体のアゴニストの作用を阻害した。 以上よりNEはneuropeptide Yの存在下において、ラット近位尿細管のNa-K-ATPaseの活性を亢進させ、腎でナトリウム保持に作用し、昇圧作用を生じると考えられる。
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