研究概要 |
現在までの自動診断では、異常病変の抽出が主な目的であった。マンモグラフィーでの自動診断では、石灰化像を自動的に抽出するものである。しかし、この手法では抽出される病変があまりに多く、しかも良悪性の識別はなされないため、結果的に石が再度すべてを確認する事になる。微少石灰化を形態的特徴から分類し、一定の基準を設ける事で診断能を向上させる自動診断が必要となる。そこで1、コンピューターに学習させたニューラルネットワーク(人工知能)を用いた診断が、どの程度有効なのかを、病理診断の結果と照合検討する。2、ニューラルネットワークを施行するに際して、どのような特徴量が診断に有効か、すなわち医師が石灰化のどのような特徴を見て判定を下せば良いのかを客観的に明らかにする。それには,まず,典型的な乳腺疾患(悪性:乳癌、良性:主に線維腺腫)で組織診断のついたもののマンモグラフィー(GE社:セノグラフDMRを使用)をフィルムデジタイザー(キャノン社:Film Scanner300を使用)にて80ミクロン分解能でコンピュータに取り込む。画像は、すべてDICOM画像にて処理すし。この取り込まれた80ミクロン分解能の画像から石灰化のある部分を256×256ピクセルでROI画像を抽出する。抽出したROI画像を2値画像に変換する。そして変換されたROI画像から3種類の形態的特徴(石灰化のサイズ、分布密度、辺縁の正常)の特徴を設定した。 現在,症例数を増加し,これらの特徴をそれぞれを正規化した後、主成分分析を用いて3種類の特徴量をユークリッド法にて評価選択している。
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