研究概要 |
「発作性運動誘発性コレオアテトーシスをはじめとする遺伝性疾患の遺伝子座位の同定および責任遺伝子の単離を目的として研究を行った。発作性運動誘発性コレオアテトーシス罹患者43名を含む8家系84名の構成員からインフォームド・コンセントを得て、ゲノム全体を包括する約400の多型マーカーを用いて連鎖解析を行った。2点連鎖解析でD16S3081において最大のLOD値10.27(組み換え率0.00、浸透率0.7)、多点連鎖解析でD16S3080において最大のLOD値11.51(浸透率0.8)を得た。また、ハプロタイプ解析の結果から、本疾患の責任遺伝子はD16S3093からD16S416までの12.4cMに局在すると考えられた。また、FISHの結果から、この責任領域は16番染色体16p11.2-q12.1の領域に局在することが分かった(Am J Hum Genet.1999,65:1688-1697.)。また、Engelmann病罹患者15名を含む2家系27名の構成員からインフォームド・コンセントを得て、ゲノム全体を包括して連鎖解析を行った。2点連鎖解析でD19S918において最大のLOD値5.81(組み換え率0.00、浸透率0.9)を得、ハプロタイプ解析の結果から、本疾患の責任遺伝子は19番染色体D19S422からD19S606までの15.1cMに局在すると考えられた(Am J Hum Genet.2000,66:143-147)。この他、先天性後極型白内障の連鎖解析を行い20番染色体上に遺伝子座位を同定した(Eur J Hum Genet,in press)
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