研究課題/領域番号 |
10770498
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
柳生 隆視 関西医科大学, 医学部, 講師 (10239733)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | Depression / EEG reactivity / spatial analysis / photie stimulation / microstates / Trazodone / complexity / spontaneous EEG / photic stimulation |
研究概要 |
現在、解析対象である大うつ病性エピソードを満たす感情障害に分類される患者群(うつ病群)及び年齢・性比構成に偏りのない中高年の健康成人のデーター集積を行っている。若年健康成人のデーターについてはすでに解析し結果発表を行った。27名の健康成人における閃光刺激が及ぼす脳電場構造の特性について、Global Field Power(GFP)、EEG Miecrostate Modeling and Analysis(EMMA),Low Resolution Electromagnetic Tomography(LORETA)を用いて空間解析を行った。閃光刺激の刺激周波数の高調波成分においてGFPの増大を認め、閃光刺激により、各プロトタイプマップに代表されるmicrostateの出現頻度の増加、持続時間の短縮、およびmicrostateの切り換わりの増加が認めた。また、microstateの切り換わりパターンに偏りがみられた。LORETA imgingでは、閃光刺激により視覚中枢の刺激効果が示されたが、その傾向は左半球に優位であった。これらは、閃光刺激条件における脳電場構造は明らかに安静条件とは異なり、得意な賦活効果をもたらすことを示唆している。一方、10名のうつ病群を対象に試験解析を行った結果、安静時GFPの最優性周波数は、健康成人群に比して低下する傾向があるものの、エネルギー量は増加しており、閃光刺激条件で、うつ病群では健康成人群に比して大きな駆動反応が確認された。治療反応性おいては、安静時脳波で、改善度との間に明らかな関連は見なかったが、閃光刺激条件で、改善群においては、刺激周波数の高調波成分のGFPが非改善群に比して低下しており、健康成人に類似したパターンを示した。
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