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血栓症発現における抗多糖鎖自己抗体の役割

研究課題

研究課題/領域番号 10770501
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 血液内科学
研究機関東北大学

研究代表者

柴田 忍  東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (00271932)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード血栓症 / 流産 / 自己抗体 / ヘパリン / 血管内皮細胞 / 糖鎖 / モノクローナル抗体
研究概要

本研究では、臨床上有効な抗ヘパリン多糖鎖(HPS)自己抗体の測定法を確立し、本抗体が免疫異常による血栓症診断の指標となりうるか追究した。
1.血栓症および反復流産例を含む294例の血清スクリーニングでは、抗HPS抗体は既知の血栓性疾患である抗リン脂質抗体(APA)症候群33例中10例(36.3%)、APA陰性血栓症22例中6例(27.2%)、APA陰性反復流産26例中14例(53.8%)、その他の疾患164例中3例(1.8%)、正常人61例中0例(0%)に陽性であり、APA陰性の血栓症あるいは流産例においてもしばしば検出されることが明らかとなった。
2.さらに本抗体の臨床的意義を明らかとするため、血栓症あるいは連続流産の既往を有する症例を抗HPS抗体及びAPAの有無により、(I)両者陽性群(n=10)、(II)両者陰性群(n=25)、(III)抗VPS単独陽性群(n=22)、(IV)APA単独陽性群(n=20)、に分け、III-IV群間の臨床像を比較した。その結果、脳梗塞(III:3/22例;IV:11/20例)及び腎梗塞(III:0/22例;IV:6/20例)はIV群において、反復流産(III14/22例;IV:5/20例)はIII群において高頻度に認めた。また、IV群では、III群に比して有意の血小板低下(III:23.1±4.5万;B:16.5±7.4万)とAPTT延長(III:33.0±6.3秒;B:61.6±34.7秒)が認められ,抗VPS抗体単独陽性群の臨床像は、抗リン脂質抗体症候群に特異的な臨床所見と共通する部分は乏しいことが判明した。
以上により、抗VPS抗体は抗リン脂質抗体陰性例においても検出可能な、新たな血栓症の標識抗体となり得ると推定される。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 渡辺美紀、柴田忍ほか: "マウス抗多糖鎖モノクローナル抗体の確立" リウマチ. 38. S271 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 柴田忍ほか: "血管内皮細胞と反応するマウスモノクローナル抗ヘパリン多糖鎖抗体の結合特異性" 第28回日本免疫学会総会・学術集会記録. 239 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 柴田 忍: "抗ヘパリン多糖鎖抗体と血管内皮細胞" 臨床病理. 46. 1205-1209 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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