研究概要 |
1.マウスheteronuclearribonucleoprotein L(hnRNPL)のクローニング: β-Casein遺伝子プロモーターのboxC配列に結合し、転写促進に働く、転写因子の候補としてhnRNPLをクローニングし、全配列を決定した。recombinant proteinを用いた系では、DNAへの結合、転写促進活性が確認できず、それらの活性発現に翻訳後修飾が必須であろうと推察された。 2.クローン(IBA)のクローニングと解析: 乳腺細胞よりZn fingerを7つもつ転写因子mouse activating factor for selenocysteine tRNA gene(m-Staf)をクローニングした。m-Stafがselenocysteine tRNA gene promoter上のactivation element(AE)に結合し、転写促進に働くこと、又その活性が乳腺分化につれて増強することを示した。Organ cultureを用いた解析により、このm-Staf活性の誘導がlactogenic hormoneであるInsulin,prolactin,hydrocortisoneによりおこること、及び、そのシグナル伝達にはJAK/Stat系ではなく、MAPK系が主に関与していることを明らかにした。加えてlactogenic hormoneによりselenocysteine tRNAが誘導されることを示し、乳腺分化におけるm-Staf及びSelenocysteine tRNAの関与を示した。
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