研究課題/領域番号 |
10770594
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
亀井 秀策 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10286495)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 小腸 / 虚血再灌流 / 移植 / MAPキナーゼ / アポトーシス |
研究概要 |
ラット10時間保存小腸の移植モデルを用いて、p38MAPキナーゼ(以下MAPK)がグラフト障害の中心的役割を果たすという我々の仮説の検証を当初の目的としたが、小腸移植モデルは実験手技が大きなバイアスとなることが予想されたため、移植モデルを再検討し、小腸移植モデルの前段階として小腸虚血再灌流モデルを行うこととした。 ラット小腸虚血再灌流モデル及び測定項目 雄性Lewisラット(RT1')を用いて上腸間膜動脈を60分間虚血し、以後再潅流する。本モデルで、開腹直後、虚血中5、30、55分、再灌流後5、15、30、45、60分、の計9pointsで組織を採取し下記を測定する。 1、組織内のMAPKの発現:Western blot法 2、組織内のMAPKの活性化:RI(放射性元素)を用いて変動を観察 3、アポトーシス細胞の確認:TUNEL染色 4、組織障害の指標:一般病理(HE染色)所見 進捗状況 小腸よりMAPKを抽出すべくその方法につき検討し、様々な種類のdetergentで比較した結果1%Triron(脂質除去剤)を用いる方法が最適であると確認した。次いで、T細胞由来のJurkat cellでp38MAPKの活性化をみたところ、p38MAPKが鋭敏に反応していた。これらより、細胞内シグナル伝達を司るMAPKはp38のみならず他のサブタイプであるJNKもまた変動していることが予想され、測定項目に加えることとした。実際に各々のMAPKの抗体を用いたWestern blotting法を行い、次いで各MAPKの基質となりうるATF-2、Jun、MBPをnon-RI、RIの手法で活性を検討した。non-RIでの解析では若干sensitivityが劣り、RI(^<32>P-ATP)を用いたAssay方法では非常にclearかつsensitiveにdetectできた。実際本モデルでは、p38、JNKは虚血で活性の軽度上昇、再灌流で高度の上昇を認め、最大30倍に至る活性のピークを再灌流後30分に認めた。また、組織障害をHE染色で経時的に観察すると粘膜villiが平低化し、脱落していく所見が得られた。組織のダメージは粘膜側に顕著であった。TUNEL染色では、アポトーシス細胞が再灌流と同時に著明に増加している所見が認められた。これらより組織障害の過程でMAPKの活性変動およびアポトーシスの出現が関与している可能性が示唆された。
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