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磁気分離システムを利用した末梢血検体の細胞診による癌存在診断法と転移予測法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 10770623
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 消化器外科学
研究機関自治医科大学

研究代表者

大平 猛  自治医科大学, 医学部, 助手 (00275695)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード磁気細胞分離システム / 大腸癌 / 転移 / 末梢血 / デジタル画像解析装置
研究概要

末梢血検体を使用し、採血のみによる癌の存在診断と転移能の評価を可能とすることを目的として研究を進めた。昨年度は、正常者20名、大腸癌患者(転移なし)20名、大腸癌患者(転移あり)20名、の末梢血を使用し、癌の存在診断法を確立し、転移関連因子6因子の発現性の評価を終了した時点での報告となった。前回までに、癌細胞の存在診断に関しては、従来多くの文献で評価されてきた抗サイトケラチン抗体と今回我々が新たに上皮細胞の同定手段として用いたヒト上皮関連抗原による血中の上皮細胞に対する同定率と特異性の評価し、抗サイトケラチン抗体が上皮細胞以外の血球細胞(好酸球、マクロファージ)に非特異的に結合し上皮細胞として同定される可能性があることと、ヒト上皮関連抗体が特異的に上皮細胞のみを同定可能であることが確認できた。また、FISHを使用して、第7染色体、第17染色体、第18染色体のαサテライトマーカーを使用して、肝転移症例3例、非肝転移症例3例の系6例に関して、癌細胞の診断を染色体レベルで証明する事ができた。大腸癌の進達度と末梢血中の癌細胞の検出率の検討では、sm以下の早期癌では癌細胞の同定率は15%にとどまったがpm以上の進達度を示した症例においては90%診断が可能であることが確認された。また、転移能の評価に関しては、蛍光抗体二重染色法を用いて解析を進めたが、好酸球や腫瘍細胞自体が発するの自家蛍光の問題が容易に解決されなかったが、好酸球と腫瘍の自家蛍光の波長サイズを正確に同定することによって、蛍光色素としてAMCA、TexasRedを使用し、デジタル画像解析装置(Meridian In Sight IQ)を併用することによって、自家蛍光を完全に除去しての観察が可能になった。転移関連因子としては、E-cadherin,α-catenin,β-catenin,sLex,sLea,VEGF,PD-ECGF,の評価に加えて今回は、MMP-2,MMP-9,MMP-7,TIMP-1,TIMP-2,MT-1MMP,MT2-MMP,CD44-v6,CD44-v10,P53,nm23,KAI-1,DCC,cMET receptorについて評価を終了した。以上18因子におけるSPSS Exact Testを使用してのPiason x 2検定にてP<0.05を認めた因子は、E-cadherin,α-catenin,MMP-2,MMP-7 TIMP-2,MT2-MMP,CD44-v6,KAI-1,cMET receptorの9因子であった。以上2年間の研究によって、磁気細胞分離システムとデジタル画像解析装置を併用して、末梢血中の癌細胞の同定及び、その血中癌細胞における転移関連因子の発現性を評価できることが証明できたと考えている。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 大平 猛: "磁気細胞分離システムを使用した末梢血中の癌細胞の同定法"癌学会総会抄録集. 57. 245 (1998)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 大平 猛: "末梢血中の癌細胞における転移関連因子の発現性の検討"日本外科学会総会抄録集. 99. 1385 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 大平 猛: "末梢血中の癌細胞における転移関連因子の発現性の検討"日本癌学会総会抄録集. 58. 834 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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