研究課題/領域番号 |
10770640
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
富田 春郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10266653)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 抗エストロゲン剤 / アポトーシス / DNA adduct / 乳癌 / タモキシフェン / トレミフェン / PCR |
研究概要 |
申請者らはヒト単球系白血病細胞・U937細胞を用いてタモキシフェンがアポートシス(細胞死)を誘導することを見いだした。タモキシフェンを添加して培養したU937細胞は2-3時間で核の凝縮を起こしやがて核、DNAの断片化、カスパーゼ3の活性化等のアポートシス特有の変化を起こし、細胞死にいたる。電子顕微鏡で観察すると、ほとんどのミトコンドリアで微細構造であるクリステが完全に消失し膨潤した異常な形態を示す。このことはタモキシフェンの細胞傷害作用が早い時間でのミトコンドリア傷害を伴っていることを示唆する。 申請者らは作用機構について更に実験を行った結果タモキシフェンによるアポトーシス誘導作用はタモキシフェンがミトコンドリアの呼吸鎖(電子伝達系)酵素複合体の内、サクシネートデヒドロゲナーゼ(複合体II)、ユビキノールオキシドレダクターゼ(複合体III)、チトクロームオキシダーゼ(複合体IV)をを阻害することを確認した。NADHデヒドロゲナーゼ(複合体I)、ATPトランスロケース(複合体V)は阻害しない。単離したミトコンドリアを用いた実験でチトクロームcのミトコンドリアよりの遊離が起きていることも確認した。またタモキシフェンで処理した細胞ではグルタチオンが急激に減少していることを見いだした。グルタチオンはミトコンドリア内で非常に濃度が高い(1mM)ことが知られており、急激な濃度の低下もまたミトコンドリアの呼吸活性に対して傷害となることが考えられる。グルタチオンの減少はグルタチオンペルオキシダーゼあるいはグルタチオン合成酵素遺伝子にタモキシフェンがアダクトにいることも考えられる。今後これらの酵素DNAへのDNAアダクトをPCRで検出することを検討している。
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