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2,3−butanediol添加UW液の0℃未満温度領域における心保存効果

研究課題

研究課題/領域番号 10770655
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 胸部外科学
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

坂口 秀仁  奈良県立医大, 医学部, 助手 (40295803)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード心保存 / 2,3-Butanediol / 過冷却 / 単純浸漬保存
研究概要

[目的]単純浸漬保存法では,保存中の心筋代謝を可能な限り抑制することにより,その保存効果が発揮される.そこで,0℃未満心筋未凍結温度(-1℃)領域における心保存効果をラット摘出灌流心を用いて実験的に検討した.
実験1:[方法]保存温度を-1℃群と4℃群(各群n=6)に分け標準UW液に6時間単純浸漬保存した.心保存後後の心機能回復率,保存終了直後の心筋内アデニンヌクレオチド量,再灌流終了後の心筋水分含有量を測定した.[結果]一1℃群は4℃群より有意な心機能の回復率,保存中の心筋内アデニンヌクレオチドの分解抑制,再灌流後の組織浮腫抑制効果を認めた.
しかし,標準UW液を用いた-1℃保存では,心筋は過冷却状態にあり搬送などの振動により容易に氷結晶の生成を生じた.この問題点を解決するため次の実験として凍結保護剤(2%の2,3-Butanediol)を添加したUW液を用いて-1℃における心保存効果を検討した.
実験2:[方法]2%の2,3-Butanediol添加UW液(B-UW群)を用いた-1℃における8時間心保存を行った.心機能の測定には左室内バルーンを用いてLVEDPを0,10,20mmHgに設定し心機能の同復率を比較検討した.コントロールは標準UW液による4℃保存(C群)とした.
[結果]LVDP,+dp/dt,-dp/dt,coronary flowにおいて,B-UW群はC群より有意に良好な心機能回復率を示した.HRにおいては両群間に有意差を認めなかった.
[結論](1)過冷却状態の-1℃保存は4℃保存より有意に良好な心保存効果を示した.
(2)2%の2,3-Butanediol添加UW液による-1℃保存は,搬送などの振動により生じる凍結が回避でき,4℃保存より良好な心保存効果の可能性が示唆された.

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Sakaguchi H: "Subzero Nonfreezing Storage(-1℃)of the Heart With University of Wisconsin Solution and 2,3-Butanediol" Transplant Proc. 30. 58-59 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 坂口秀仁: "0℃未満心筋未凍結温度(-1℃)領域における心保存効果の実験的研究" 奈良県医師会医学会年報. 11. 67-69 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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