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パーキンソン病に伴う排尿蓄尿障害の発生機序の解明:MPTP誘発パーキンソンラットモデルでの実験的検討

研究課題

研究課題/領域番号 10770787
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 泌尿器科学
研究機関信州大学

研究代表者

関 聡  信州大学, 医学部・附属病院・泌尿器科, 文部教官助手 (60293502)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードMPTP / ドーパミンレセプター / 膀胱過活動 / パーキンソン病 / ラット
研究概要

ラットにおけるドーパミンレセプターと排尿反射の関係と、MPTP投与が排尿反射に与える影響について検討した。
D1レセプター作動薬投与によって排尿間隔が延長し、排尿圧が減少する傾向を示したが統計学的に有意ではなかった。これに対してD1レセプター拮抗薬の投与は用量依存性に排尿間隔を短縮し、排尿圧を増大させ、一回排尿量を減少させた。D2レセプター作動薬投与は用量依存性に排尿間隔を短くし、一回排尿量を減少させた。D2レセプター拮抗薬投与は各種パラメーターに影響を与えなかった。MPTPlmg/kg投与は有意に排尿間隔、一回排尿量を減少させ、排尿圧を増加させた。3mg/kg投与でこれらの効果はさらに増強した。ドーパミンD2レセプター拮抗薬であるremoxiprideを前投与した場合、排尿間隔と排尿量においてMPTP(3mg/kg)の効果が抑制された。
【結論】D1レセプターの刺激効果がはっきりせず、拮抗薬で排尿の促進が明確に認められたことからD1レセプターを介する経路が持続的に排尿反射を抑制している可能性が示唆された。正常ラットではD2レセプターは排尿反射を促進することは明らかであるが、持続的な排尿反射の促進は行っていないと考えられた。このことはパーキンソン病における膀胱過活動がD1レセプターのactivation failureによって生じるという従来の学説を支持する結果である。以上からドーパミンレセプターが関与する膀胱過活動には、D1レセプターのactivation failureとD2レセプターのover activationの2種類の機序があることが示唆された。
またラットにおいてMPTPの投与は、急性効果として膀胱過活動を誘発しうることが示された。この膀胱過活動に対してドーパミンD2 receptorが関与することが示唆された。MPTP投与ラットの膀胱過活動モデルとしての可能性が示唆された。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] SATOSHI SEKI: "Role of dopamine D_2 receptors for micturition and MPTP(N-methyl-4-phenyl-1,2,3,6-tetrahydropyridine)-induced bladder hyperactivity in conscious rats."Neurourology and Urodynamics. 18. 343-343 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 関 聡: "無麻酔・無拘束ラットにおけるMPTP誘発膀胱過活動でドーパミンD_2レセプターの関与" 第八十七回日本泌尿器科学会総会(99.4.15).

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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