研究課題/領域番号 |
10770830
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
永井 聖一郎 山梨医科大学, 医学部, 助手 (40291380)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 表層顆粒 / カルシウムチャネル / 卵活性化 / アロマターゼ遺伝子欠損マウス / 透明帯反応 / 卵細胞内カルシウム |
研究概要 |
昨年度からマウス卵の活性化にカルシウムチャネルが関与するかを検討してきた。L型カルシウムチャネルアゴニストやN型カルシウムチャネルブロッカーは、卵活性化の指標の一つである表層顆粒(CG)の放出に直接的には関与していないことが示された。 今回はさらにP/Q型カルシウムブロッカー添加培養液でマウス体外受精を行ったが、受精率はコントロールと同程度で、多精子受精卵は存在しなかった。また、雌雄前核卵はすべてCGが放出していた。以上のことから、P/Q型カルシウムブロッカーもCG放出に関与していないことが示された。 また、ヒト卵細胞質内精子注入法(ICSI)施行後の未受精卵の核の状態をヘキスト染色で確認した。ほとんどの卵で卵細胞質内に精子は存在していた。しかし、精子が膨化しないままの状態で存在したり、膨化はしているがその状態で停止している卵が多く認められた。精子からの卵活性化物質の傷害や、卵細胞質自体の活性化の傷害などが考えられるが、まだまだ不明な点が多い。 さらに、アロマターゼ遺伝子欠損マウス精子の卵活性化能も検討している。精子形成は正常とされているが、加齢と共に精子の形態異常や死滅精子が極端に増加する印象がある。それらの精巣上体精子から数少ない運動精子を用いてICSIを行った。すると、雌雄前核卵形成率はコントロールと同程度であった。アロマターゼが欠損していても、精子の卵活性化能は保たれていることが示唆された。
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