研究概要 |
1,内向き整流性K^+チャネル(K_<ir>4.1)の血管条中間細胞への局在 ラットK_<ir>4.1のC未端側14アミノ酸残基の合成ペプチドに対するウサギポリクローナル抗体を作成し、免疫組織化学的手法により,ラットおよびスナネズミの内耳血管条内でのK_<ir>4.1の局在を明らかにした.単離細胞の免疫染色および血管条組織の免疫電顕法から,K_<ir>4.1の免疫活性は中間細胞の細胞膜のみに認められた.先に,パッチクランプ法で見出された中間細胞の内向き整流性K^+チャネル(Neurosci.Lett.247:175-178,1998)は,K_<ir>4.1である可能性が高い、(Cell& Tissue Res.298:179-183,1999). 2,血管条中間細胞に新たに見出された電位依存性K^+チャネル 中間細胞に見出された内向き整流性K^+チャネル(Neurosci.Lett.247:175-178,1998)に加えて,新たに電位依存性K^+チャネルの存在をパッチクランプ法で明らかにした.このチャネルは,中間細胞の膜電位の安定化に寄与し,内向き整流性K^+チャネルとは別のK^+の分泌ルートになりうると考えられ,内向き整流性K^+チャネルとともに,内リンパ直流電位の生成と維待に主要な役割を果たしている可能性が高い(Am.J.Physiol.277:C91-C99.1999).
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