研究概要 |
本研究では、サル実験緑内障眼の視神経乳頭循環動態を走査レーザー検眼鏡による蛍光眼底造影法を用いた方法で解析し、さらに、カルシウム拮抗薬投与による視神経乳頭部循環動態の変化を評価する、という2点を目的とする。今年度は以下の研究を行った。 1,薬物投与前後の網膜及び視神経乳頭部の循環測定 実験緑内障が完成した後、薬物投与前後に走査レーザー検眼鏡による蛍光眼底造影法を行い、デジタルビデオレコーダーに記録した。薬物としてはカルシウム拮抗薬に加え、プロスタグランジン系の緑内障点眼薬を用いた。 2,網膜及び視神経乳頭部循環の解析 新しく考案した蛍光輝度変化測定装置を用いてこれまでに記録、測定された蛍光眼底造影画像を解析した。蛍光輝度変化測定装置は、デジタルビデオレコーダー、デジタル画像入力機能を持つパーソナルコンピューターおよび専用ソフトウェアからなるが、今年度は更にソフトウェアを改良し、コンピューターに取り込んだ画像の位置合わせを自動化し、解析の効率化をはかった。 (1)プロスタグランジン系緑内障点眼薬 網膜循環については黄斑部毛細血管血流を測定したが、血流速度は点眼後に有意に増加した。視神経乳頭循環については、有意差はないが点眼後で増加傾向を認めた。 (2)カルシウム拮抗薬 網膜循環、視神経乳頭循環ともに現在解析中である。
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