研究課題/領域番号 |
10770988
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
井関 祥子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80251544)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 頭蓋骨癒合症 / 縫合 / 頭蓋冠 / 線維芽細胞増殖因子受容体 / TWIST / 子宮外胎児手術法 / 頭蓋冠発生 / 線維芽細胞増殖因子 |
研究概要 |
転写因子であるTWIST、および線維芽細胞増殖因子受容体(FGFRs)FGFR1、FGFR2、FGFR3における変異が、前頭骨と頭頂骨の間に位置する冠状縫合部に影響を及ぼす頭蓋骨癒合症の原因となっている。マウス胎児を用いた検討より、いずれの遺伝子も頭蓋冠骨発生領域に発現しており、Twistは前頭骨と頭頂骨の間の予定縫合部領域に強く発現していた。骨単位の末端、すなわち増殖中の前骨芽細胞にFgfr2が、その内側に位置するアルカリフォスファターゼやオステオネクチンを発現する骨芽細胞にFgfr1が発現していた。Fgfr3はFgfr1およびFgfr2の発現領域と重なりながらその中間領域に発現が認められた。頭蓋骨癒合症を起こす変異はTWISTでは機能欠失型であるが、他の変異は機能欠失ではなく機能獲得(亢進)によるものと考えられている。子宮外胎児手術法によってFGF2ビーズをマウス胎児頭蓋冠皮下縫合部に挿入してFGFRの情報伝達を刺激すると、細胞増殖およびFgfr2とFgfr3の発現は抑制され、Fgfr1とオステオポンチンの発現は縫合部領域とその周囲の間葉組織で誘導された。Twistの発現は周囲の間葉では誘導されたが、縫合部では抑制された。これより、正常な頭蓋冠発生においてこれら遺伝子は未分化な間葉細胞から骨芽細胞への分化過程に関わっており、Twistは縫合部における分化抑制に、Fgfr2およびFgfr3による情報伝達は骨芽細胞系の細胞増殖を含めた未分化状態の維持に、およびFgfr1は骨芽細胞の分化に関わっていることが示唆された。頭蓋骨癒合症ではこの均衡が維持されずに分化が促進されると考えられる。またアデノウイルスによる上記遺伝子発現の変化に関しては、コントロールベクターのin vivoにおける骨芽細胞系への感染効率が低く、感染効率の向上を検討することが必要である。
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