研究概要 |
Actinobacillus actinomycetemcomitans ATCC43718株(Y4)のコラーゲンへの付着について種々の抗体を用いて調べた。コラーゲンにはタイプIアテロコラーゲンより出来たポアが一定方向に密に並んだ構造を持つコラーゲンスポンジを用い、以前作製したA.actinomycetemcomitansATCC43718LPSに特異的なモノクローナル抗体(19-III)が付着を阻害するかCampylobacter rectus ATCC33238のS-layerに対するモノクローナル抗体(CRT-2)やA.actinomycetemcomitansLPSに対してhigh responder(No.1,2)とlow responder(No.3,4)のマウス血清を用いて調べた。モノクローナル抗体19-IIIは付着率を52.6%の有意差のある減少を示した。しかし、他に用いた抗体のうちLPSに対してlow responderであるNo.4の血清を除いてすべて有意差のある付着阻害を示した。モノクローナル抗体CRT-2はオクタロニー法においてA.actinomycetemcomitansと交差反応を示さないことを確認済みであることから、非特異的にA.actinomycetemcomitansのコラーゲンへの付着を血清成分が阻害している可能性が考えられ、抗体のFc結合プロテインが阻害因子に関与しているかもしれないことが示唆された。今後抗体のFcプロテイン画分を用いて確認する予定である。
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