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硬組織内における磁化移動現象の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10771009
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関岐阜大学

研究代表者

中村 浩二  岐阜大, 医学部, 助手 (70242724)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード硬組織 / 核磁気共鳴装置 / 磁化移動現象
研究概要

生体組織は一般に水を含む生体高分子系で,骨や歯牙などの硬組織とそれ以外の軟組織に分類される。高磁場NMRによるこのような系の緩和過程においては,交差緩和なる現象,すなわち磁化移動現象(分子間スピン拡散)を考慮することが重要である。これまでに軟組織におけるこれらの研究は進められてきたが,硬組織についてはほとんど行われていなかった。今回申請者は,マウスの歯牙組織を用いて,硬組織内の磁化移動現象について研究した。
〔実験材料と方法〕 硬組織のサンプルとしてddYマウスの歯牙組織を用い,歯髄を含んでいるもの,歯髄を除去したものをそれぞれ測定した。軟組織の対照として,その水晶体を用いた。測定装置は,500 MHz ^1H-NMRスペクトロメーターを使用した。NMRパラメータは,縦緩和時間(T_1),分子間交差緩和時間(T_<1S>)を用いた。T_1は,inversion recovery法を用いT_<1S>値はAkasaka法のinversion recovery法を用いた。また各組織の含水量も同時に測定した。
〔結果と考察〕 マウスの歯牙組織における含水量は,歯髄を含めたものが16.78±2.28%(n=9),除去したものが15.15±1.87%(n=4)であり,ヒトの歯牙組織におけるセメント質に近い含水量を示した。磁化移現象については,生体内軟組織と同様に,歯牙組織においても,構成成分から水分子へと分子間スピン拡散が生じていることが示唆された。また歯髄を除去した硬組織だけでも,同様に分子間スピン拡散が生じていることが示された。したがって,硬組織内においても磁化移動現象が生じていると考えられ,この現象を臨床用MRI装置に利用することによって,硬組織の新しいMRイメージングの可能性もあると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書

URL: 

公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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