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骨芽細胞におけるIGF-IによるPTH受容体遺伝子発現抑制機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10771035
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 病態科学系歯学(含放射線系歯学)
研究機関奥羽大学

研究代表者

川根 徹也  奥羽大学, 歯学部, 助手 (00265208)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードPTH / PTHrP receptor / osteoblast / IGF-I
研究概要

強い骨吸収作用を有する副甲状腺ホルモン(PTH)は、骨芽細胞のPTH/PTHrP受容体(PTHR)を介して作用を発現する。一方、成長因子であるインスリン様成長因子(IGF)-Iは骨形成を促進することが知られている。本研究では、ラット骨芽細胞様細胞株であるUMR106を用いて、IGF-IのPTHR遺伝子転写への影響とその制御機構を解析すると共に、転写レベルだけでなく受容体タンパク質の機能との関連についても検討した。UMR106を、IGF-Iを添加して5分間〜48時間培養した。PTHR遺伝子転写制御の解析は、mRNAおよびhnRNAを測定することにより行った。PTHRタンパク質発現制御の解析は、生理的に活性な受容体量をPTH刺激時のアデニル酸シクラーゼ活性を測定することで、また細胞表面の受容体数をBinding Assayにより測定した。さらに、IGF-Iで活性化されるMAPキナーゼの活性を測定した。結果は、IGF-I処理によりPTHRmRNAレベルは大きく低下した。この作用は、MAPキナーゼ経路の阻害剤であるPD98059の前処理により抑えられた。また、IGF-Iは生理的に活性な受容体量および細胞表面の受容体数を減少させたが、PD98059はIGF-Iによるこれらの作用も阻害した。IGF-IはPTHR hnRNAレベルを低下させたことから、mRNA合成速度を抑制することが示された。しかし、mRNA合成阻害剤であるDRB処理はIGF-Iの作用に影響を与えなかったので、IGF-IはPTHRmRNAの安定性には影響をおよぼさないことが示された。さらに、タンパク質合成阻害剤であるCycloheximideは、IGF-IによるPTHR転写抑制効果を完全に消失させた。これらのことから、骨芽細胞において、IGF-Iは、MAPキナーゼ経路を介して導入されるシグナルによって新規に合成されるタンパク質の作用を介してPTHR遺伝子の転写速度を抑制することが示唆された。この転写調節タンパク質のPTHR遺伝子5'上流領域への作用を検討するために、ラットゲノムライブラリーからPTHR遺伝子をクローニングし、その転写開始点から上流約2.1kbの塩基配列を決定した。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Setsuo Hamada: "Regulation of small intestinal transit by central nervous calcitonin receptor"Hormone and Metabolic Research. 31. 499-504 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Nagako Akeno: "Regulation of vitamin D-1α-hydroxylase and -24-hydroxylase expression by dexamethasone in mouse kidney"Journal of Endocrinology. 164. 339-348 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Tetsuya Kawane: "Starvation-induced increase in the parathyroid hormone/PTH-related protein receptor mRNA of bone and kidney in sham-operated an thyroparathyroidectomized rats." European Journal of Endocrinology. 137. 273-280 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Tetsuya Kawane: "Insulin-like growth factor I suppresses parathyroid hormone(PTH)/PTH-related protein receptor expression via a mitogen-activated protein kinase pathway in UMR-106 osteoblast-like cells." Endocrinology. 140. 871-879 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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