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歯科用レジン材料が男性生殖機能におよぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 10771046
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 保存治療系歯学
研究機関大阪大学

研究代表者

樽味 寿  大阪大学, 歯学部, 助手 (00294108)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード歯科用レジン材料 / 内分泌撹乱化学物質 / 環境ホルモン / 女性ホルモン様作用 / Bisphenol A / Bisphenol A dimethacrylate / レポーターアッセイ / エストロゲン / 内分泌撹乱化学物質(環境ホルモン) / 生殖機能
研究概要

歯科容レジン材料の主成分であるBis-GMAが、女性ホルモン(エストロゲン)類似作用を示すBisphenol A(BPA)から合成されているため、歯科用レジンに微量のBPAが残留し、男性生殖機能に悪影響をおよぼす可能性のあることが指摘されている。しかし、レジン材料のエストロゲン様活性をバイオアッセイにより検証した報告が皆無であるため、この指摘に対する明確な見解は国内外を通して得られていない。
本研究では、レポーター遺伝子法と呼ばれるin vitroのバイオアッセイにより、歯科用レジンのエストロゲン様活性の有無を検討した。さらにHPLCおよびGC/MSを用いて、この活性発現に関与した化学物質について検討を加えた。
実験の結果、すべての被験材料からBPAは検出されなかったが(検出限度値:100pg)、2種の米国製シーラントに5μg/ml以上の濃度でエストロゲン様活性が認められた。この2種のシーラントからは、BPAと同じ250nM以上でエストロゲン様活性を示したBisphenol A dimethacrylate(Bis-MA)がそれぞれ約4(w/w)%検出され、これらはBis-MAの活性発現濃度を上回るものであった。検出限度値以下のBPAはエストロゲン様活性を示さなかったため、2種のシーラントの活性発現に関与したのはBPAではなく、Bis-MAであることが明らかとなった。
疎水性モノマーのBis-MAは、材料の耐久性向上のため一部のレジンに添加されているが、歯科材料への使用は完全に排除されるべきと考える。一方BPAに関しては、歯科用レジンの女性ホルモン様作用への関与が本研究では認められず、またBPAの低用量理論が最近否定される傾向にあることから、仮に検出限界値以下のBPAがレジンに混入していたとしても、男性生殖機能に悪影響をおよぼす可能性は極めて少ないと考えられる。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tarumi H.et al.: "Estrogenicity of dental resinous materials determined by reporter gene assay"Journal of Dental Research. (in press). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 樽味 寿、今里 聡、恵比寿繁之: "レポーター遺伝子法による歯科用レジン材料のエストロゲン様活性の検討"内分泌撹乱化学物質学会研究発表会-内分泌撹乱化学物質調査研究の進展と課題-. 51-52 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 樽味 寿,et al.: "レポーター遺伝子法によるレジン材料のエストロゲン様活性の検討"日本歯科保存学雑誌. 42巻春季特別. 34 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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