研究概要 |
本研究の目的は高分子電解質錯体を用い、新生骨の形成を促進して、インプラント体と骨組織に要する期間を短縮させることにある。 実験動物は雑種成犬を用いた。キシラジン(1mg/kg)により前麻酔酸、塩酸ケタミン(10mg/kg)筋注による全身麻酔下で下顎両側P2,P3,P4を抜去した。抜歯後約3ケ月後、POI2ピース・タイプイプラントをユーザーズマニュアルに従ってインプラント裔を形成した。植立は、正中側よりFINAFIX^<(R)>(対照群、実験群)FINATlTE^<(R)>(対照群、実験群)の順に行い、更に植立できるスペースができる際は、右側にFlNAFIX^<(R)>の実験群を左側にはFINATlTE^<(R)>の実験群の植立を行った。 インプラント植立後、2、3,4,8週(各3頭)に実験動物を屠殺し、下顎骨を摘出し、その後中性緩衝ホルマリンにて2週間固定を行った。固定終了した下顎骨は流水で十分洗浄し、アルコール系列にて脱水、アセトン置換後、ポリエステル樹脂にて包埋した。 包埋した顎骨はバンドソーにて1つの試料を頬舌断に約180μmの非脱灰標本を1本のインプラントから5枚作製した。 その標本にはHematoxylin Eosin染色を施し、現在インプラントと骨組織との結合状態を観察している。 骨接触率は光学顕微鏡40倍の像をPOLASCN35で取り込み、画像解析を行い、主量的な組織学的評価を行っているところである。 骨接触率はFINAFIX^<【○!R】>、FINATITE^<【○!R】>とも経日的に増加していたが、実験群は対照群と比較して2週例では有意に増加していた。
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