研究課題/領域番号 |
10771111
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
|
研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
元木 達也 愛知学院大学, 歯学部・歯科補綴学・第一講座, 助手 (20301632)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 咬合高径 / 顎頭位 / 顎機能解析装置 / 顆頭位 |
研究概要 |
本研究の目的は、無歯顎や部分床義歯におけるすれ違い咬合など、患者の口腔内の状況から明確な咬合高径が推測できない症例における咬合高径決定の指針を得ることにある。本研究ではまず機能的咬合高径決定の方法として臨床応用されている下顎安静位法、発音位と発音空隙を応用する方法、嚥下を応用する方法について、それぞれの顆頭位をそれぞれ測定し、それらが咬頭嵌合位のそれに対していかなる位置を示すかを明らかにした。その後、咬合高径を変化させた時と比較検討した。被験者は9名、顆頭位の測定は下顎運動解析装置CONDYLOCOMPLR3を用い、一口おきに3回行った。咬合高径の変化はレジン製シーネを用い中切歯部で約2mm挙上した。測定はシーネ装着後、3〜4週後に同一項目を測定した。また測定直後シーネを除去し同様に測定を行った。その結果、下顎安静位法では測定開始から約7.5秒経過した後に、顆頭の動きは安定し、垂直方向において0.05mm以内の左右顆頭で比較的変化の少ないものとなった。この傾向は、シーネ装着時、シーネ除去直後においても同様な傾向を示した。しかし、シーネ除去直後では、測定開始直後に不安定な大きな動きを示す者もみられた。発音位と発音空隙を応用する方法では、usi、usu、putuを素早く5回発音させた。このいずれの発音においても、顆頭の運動量は下顎安静位法のそれにより大きくなる傾向を示し、その変位量は垂直方向で最大1mm以上に達する者が2名みられた。顆頭変位の様相は、左右で差の発現する変位であった。この測定においてもシーネの着脱の影響はわずかであった。嚥下を応用する方法では、軽く咬合させた状態より嚥下させその時の顆頭位を測定した場合、嚥下による方法は下顎安静位法に次いで顆頭の変位は小さくなった。またシーネを除去することにより、変位中間層で垂直的、前後的にわずかに大きく変位する傾向にある。
|