研究課題/領域番号 |
10771150
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科系歯学
|
研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
須賀 賢一郎 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (80246339)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 顎変形症 / 下顎前突症 / 下顎非対称症 / 6自由度顎運動測定システム / 顎運動 / 限界運動 / 下顎頭 / 切歯 |
研究概要 |
平成10年度は術前の下顎前突症患者ならびに下顎非対称症患者における顎運動機能の特徴を明らかにするため、6自由度顎運動測定システムを用いて各種顎運動時における切歯および下顎頭の3次元動態を分析検討し、定性的かつ定量的な解析を行うとともに正常咬合者の顎運動との比較検討を行った。平成11年度はこれら顎変形症患者の術後の顎運動を経時的(術後3か月、術後6か月)に記録分析し、顎矯正手術前後の顎運動機能の変化について検討を加えた。測定した顎運動は最大開閉口運動、前後的限界運動、側方限界運動とした。被験者は下顎前突症患者10名および下顎非対称症患者12名でいずれの症例も下顎枝矢状分割法による顎矯正手術が行われた。 その結果、術前の下顎前突症患者は大きな開口距離を示すものの、下顎頭における最大開閉口および前方、側方滑走運動距離はいずれも小さく、術後3ヶ月時では各顎運動距離は術前と同等もしくは減少するが、術後6ヶ月時では増加し正常咬合者の顎運動に近づく傾向にあった。さらに、術前の下顎非対称症患者では最大開閉口および前方、側方滑走運動における下顎頭運動距離は正常咬合者のそれよりも小さく、かつ非偏位側下顎頭では偏位側下顎頭よりも運動距離は明らかに小さいものの術後経時的に、両下顎頭間の運動距離の差は減少し、6ヶ月経過時ではほぼ均等となる傾向にあった。 以上のことから下顎前突症患者および下顎非対称患者に対する外科的矯正治療は口腔諸機能の基本である顎運動機能をより正常咬合者のそれに改善しうるものであることを明らかにすることができた。
|