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歯周病原性細菌が産生する揮発性硫化物等の臭気物質が免疫応答に及ぼす影響について

研究課題

研究課題/領域番号 10771168
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 矯正・小児・社会系歯学
研究機関東北大学

研究代表者

渡辺 聡子  東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (60250792)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード口臭 / 歯周疾患 / 歯周病原性細菌 / 臭気物質 / 抗体産生能
研究概要

歯周病患者の口腔内には、血球成分や上皮細胞、破壊された炎症組織、食物残渣などのタンパク成分が豊富にあり、同時にタンパク分解能を有する多くの細菌が棲息している。その中でも歯周病原性細菌とみなされるPorphyromonas gingivalis(以下P.g.)などの嫌気性菌が、その代謝産物として揮発性硫化物(以下VSC)をはじめ、揮発性脂肪酸(以下VFA)やアンモニア等を産生していることが報告されている。そこで、歯周病原性細菌に対する免疫応答において、VSCやVFAが抗体産生能にどう影響するかを in vitroで検索することがこの研究の目的であった。
予備実験で、実験に供与できると考えられた近交系マウスBALB/cを P.g.381株全菌体やP.g.菌体の超音波破砕物で皮下に2回、腹腔内に1回の計3回免疫した後、マウスから脾臓を摘出して洗浄し、5×10^6/ml程度に調整して、抗原で刺激しながら5%CO_2環境下で培養した場合とVSCやVFA存在下で培養した場合とで、その培養上清中の抗体レベルにどのような違いが生ずるかを酵素標識免疫吸着測定法(ELISA法)にて解析した。その結果、酪酸などVFAやメチルメルカプタンなどのVSCの存在下で培養した場合の上清中の抗 P.g.抗体レベルは、VSCやVFAの存在しない5%CO_2環境下で培養した場合に比べ有意に低かった。また、培養期間が3日、5日、7日と長くなるにつれて、5%CO_2環境下では上清中の抗体レベルも上昇したが、VSCやVFAの存在下では、培養期間が長くなっても上清中の抗体レベルにほとんど上昇がみられなかった。
以上のことから、VSCやVFAなどの臭気成分が、P.g.に対するマウスの脾細胞からの抗体産生に対して抑制的な作用を及ぼすことが考えられ、そのことが歯周疾患の成立や進行になんらかの影響を与える可能性があることが示唆された。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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