研究課題/領域番号 |
10771193
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
秋房 住郎 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (40295861)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | Porphyromonas gingivalis / FtsZ / GTPase / 隔壁合成 / Porpyromonas ginivalis |
研究概要 |
Porphyromonas gingivalis菌を含む多くの歯周病原性細菌が、上皮細胞や、血管内皮細胞に侵入する事が報告されている。侵入性感染による歯周病発症機構を解明するためには、病原性因子の解析のみでなく、宿主細胞侵入後に細菌が取る挙動を知る上で、細菌の細胞周期は重要な研究課題である。これまでに我々は、Escherichia coliのmra部位に相当するP.gingivalisの細胞分裂関連遺伝子クラスターを同定、解析してきた。その中で現在最も注目されている隔壁合成開始蛋白FtsZ(PgFtsZ)の野生型及びC末端欠損型をそれぞれ、大腸菌に大量産生させ精製したリコンビナント蛋白を用いて分子生物学的に解析した。 1)PgFtsZのGTPase活性の生化学的特性 P.gingivalis ftsZのGTPase活性の測定したところ、E.coli FtsZと比べて至適pH、至適温度、Mgに対する依存性などいくつかの生化学的性状が異なっていた。また、Ca結合能を有し、自己重合能はCa依存性であった。 2)C末端欠損型FtsZの分子生物学的特性 自己重合度は、菌種間で保存されていないC最末端部位を欠損したFtsZで野生型より亢進していたが、保存領域以降を欠損したFtsZでは著しく低下した。また、野生型で見られた大腸菌の異常伸張は自己重合能と同様に保存領域以降を欠損したFtsZで認められなかった。PgFtsZのCa結合能はGTP結合部位以降に存在せず、その結合様式はCa-Mg型であることが示唆された。 3)今後の展開 現在作成中のPgFtsZポリクローナル抗体を用いてP.gingivalisの細胞周期におけるPgFtsZの細胞内挙動を観察する予定である。また、PgFtsZの3次元立体構造に基づく創薬の可能性を追求する予定である。
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