研究課題/領域番号 |
10771194
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
小林 宏樹 北海道医療大, 歯学部, 助手 (70244861)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 顎関節 / 機能的負荷 / 細胞外マトリックス / 成長期ラット / デコリン / コラーゲン |
研究概要 |
矯正歯科治療において、顎関節領域に直接的あるいは間接的に力を加えて下顎頭の成長をコントロールする治療が用いられているが、その臨床的効果、下顎頭を含む顎関節構造への影響を知ることは矯正学上きわめて重要であると考えられる。そこで本研究では、成長期ラットの上顎切歯にバイトプレートを接着することにより、下顎頭および関節円板中央部に負荷が加わるような実験モデルを作成し、機能的負荷が顎関節の細胞外マトリックスに及ぼす影響をについて研究するため、免疫組織化学的方法によって関節円板で産生される細胞外マトリックス(コラーゲン、プロテオグリカン(デコリン))の形成およびその分布の変化ならびに細胞増殖活性変化について明らかにすることを目的とした。 (実験動物および方法) 実験動物には成長期4週齢Wistar系雄性ラットを30匹用いた。本年度は実験期間を1週、2週および3週とし、実験群、対照群各5匹とした 実験動物の上顎両側切歯に直接コンポジットレジンを接着し、幅2.0mm、前後径4.0mmの挙上板を上顎臼歯咬合平面と平行に形成し、上下臼歯間距離が2.5mm後になるようにした。資料の作製は4%paraformardehyde(0.1M phosphate buffer)による灌流固定後、顎関節部を切り出し、同固定液による浸漬固定を4℃下で10日間行い、パラフィン包埋後、厚さ5μmで連続矢状切断切片を作製した。これらの切片に対しHE染色またはトルイジンブルー染色により形態的観察を行った後、免疫組織化学的観察を行った。観察部位は関節円板後方肥厚部、中央狭窄部、前方肥厚部とした。 (結果) 1. 形態的観察において、実験群の関節円板では対照群と比べ、中央狭窄部の厚さの増加がみられた。 2. 各コラーゲンの分布は、実験群と対照群の間で差はみられなかった。 3. デコリンの分布は対照群では4週齢では少なく、また局在性もみられないが増齢とともに中央部で増加する傾向がみられた。実験群では対照群と比べ中央狭窄部でのデコリンの増加が観察された。
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