研究課題/領域番号 |
10771211
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
高田 圭介 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (90299595)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ヒト破歯細胞 / 分離・培養 / 膜イオン輸送 / パッチクランプ / 破歯細胞 / 培養 |
研究概要 |
ヒト破歯細胞を乳抜去歯歯根吸収面より単離することに成功した。単離した破歯細胞は多核を呈し、TRAP(酒石酸耐性酸フォスファターゼ)染色に陽性であった。ローダミン・ファロイジン染色によって、アクチンフィラメントの集積構造であるアクチンリングを呈することも確認できた。これらの形態的観察によって、ラットやウサギがら単離した破骨細胞の形態的特性とほぼ同じであった。また、牛大腿骨切片標本や炭酸カルシウムコーティングしたガラス上にこの細胞を培養した結果、吸収窩を形成することを確認した。これらのことからヒト単離破歯細胞は、破骨細胞と同様の形態的特性と硬組織の吸収能を有していることが分かった。今回ヒト破歯細胞をはじめて単離することができたが、機能的性質をさらに検討する意味で、破歯細胞のイオン輸送系の存在をパッチクランプ法により検討した。結果は、破歯細胞にもラットやウサギの破骨細胞にみられる様な、内向き整流性のK^+電流や外向き整流性のCl^-電流の存在が明らかとなった。今回の結果では、ヒト破歯細胞と動物の破骨細胞の形態的・機能的特性はほぼ同様であった。しかしながら、この細胞を用いることによって、ホルモンやサイトカインに対する影響をこれまで分かっている破骨細胞の機能的特徴と比較検討することで、さらに破歯細胞の機能的特性を調べることができる可能性を示すことができた。
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