研究課題/領域番号 |
10771327
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境系薬学
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
本多 玲子 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (20277255)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | p53 / ユビキン / MDM2 / UBCH5 / E1 / MDMX / ユビキチン化 / E3 |
研究概要 |
(研究目的) 各種ストレスにより細胞内DNAが損傷を受けた時、細胞内癌抑制遺伝子産物p53の含量が増大し、転写因子としてのp53の働きによって各種遺伝子の転写が活性化される。その活性化された遺伝子の作用により細胞は細胞周期を停止、或いはアポトーシスを引き起こす。このp53の細胞内含量の増加はユビキチンープロテオソーム系によるp53の分解が抑制された為と考えられ、そのユビキチン化の機構解明が重要な研究課題である。本研究ではp53のユビキチン化の機構を解明することを目的とした。 (結果) 各種タンパク質をバキュロウイルス発現系、大腸菌発現系を用いて発現、精製後、ビオチン標識ユビキチンを用いて試験管内でタンパク質のユビキチン化反応をおこなった。ビオチン標識ユビキチン化タイパク質はSDSポリアクリルアミド電気泳動の後、パーオキシダーゼ標識アビジンによって検出した。点突然変異はPCR法を用いて導入した。 1、MDM2はE1およびUBCH5存在下、p53をユビキチン化するユビキチンリガーゼとして働く。また自己ユビキチン化もおこり、C末にあるリングドメイン構造を変異により破壊したところそれらの活性が消失した。そのことからリングドメイン構造がこれらの活性に必須であることが明らかとなった。 2、このMDM2は細胞のDNA損傷に呼応してりん酸化されたp53には作用しないため、DNA損傷後p53の細胞内含量が増加するものと考えられた。 3、MDM2の構造類似体であるMDMXはC末のリングドメインが完全でない為にユビキチンリガーゼとしての活性を示さない。従ってMDMXはMDM2のp53へのユビキチン化に対してドミナントネガテブに働くことが期待される。
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