• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

学習障害児および健常児における数概念からたし算習得にいたる発達過程

研究課題

研究課題/領域番号 10780125
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 教科教育
研究機関静岡大学

研究代表者

大塚 玲  静岡大学, 教育学部, 助教授 (00233172)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード学習障害 / 数概念 / たし算 / 発達過程 / 認知特性 / 知能 / 健常児
研究概要

本研究では、昨年度健常児のデータに基づき、足し算習得にいたる数概念の発達順序性に関する項目ネットワークを開発した。本年度はそれを利用し、数概念の習得や算数学習に困難を示す児童の認知特性と足し算習得過程におけるつまずきの関連性を検討した。今回対象となったのは5名の児童(男児3名、女児2名、年齢範囲5歳6ヶ月〜7歳9ヶ月、49<IQ<90、医学的診断名として学習障害1名、アスペルガー症候群1名、注意欠陥多動性障害1名、精神遅滞2名)であり、全員に知能検査を実施し、さらに個人ごとの数概念に関する項目ネットワークを作成した。その結果、以下の知見が示唆された。1.まず、全般的な知能指数(IQ)が統計学的に有意に低い場合(IQ<70)は、数概念の発達も年齢レベルよりも低い段階でのつまずきが認められる。また、中度の精神遅滞(IQ<50)の場合は、知能検査における下位検査間のばらつきよりも総合した値としてのIQが、対象児の数概念の発達の遅れをよりよくあらわすと考えられる。2.言語性知能指数(VIQ)に比べ動作性知能指数(PIQ)が著しく低い場合(VIQ-PIQ>15)は、数唱は可能でも指示された実数を取り出せないことや2桁以上の数字と数詞の対応に混乱が生じることが示唆された。3.動作性知能指数(PIQ)に比べ言語性知能指数(VIQ)が著しく低い場合(PIQ-VIQ>15)は、量の概念に関する発達は比較的良好であるが、口頭による文章題に困難が認められた。4.算数に困難を示す児童は共通して、聴覚的な短期記憶に弱さがあることが示唆された。ただし、以上の知見については今後さらにケース数を増やして検討していく必要性があることも示唆された。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 大塚玲: "幼児の加減算習得にいたる数の理解に関する発達順序性"静岡大学教育学部研究報告 教科教育学篇. 31. (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

URL: 

公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi