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脱落のある経時測定データのモデリングと統計解析に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10780147
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 統計科学
研究機関東京大学

研究代表者

川鍋 一晃  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (30272389)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード経時測定データ / 脱落 / nonrandom sampling / 一般化推定方程式 / 疑似尤度関数 / 経時計測データ / nonrandom drop-out / selectivity bias
研究概要

臨床医学においては個々の被験者の反応をいくつかの時点で観測した経時測定データが取り扱われるようになり,そのモデリングと統計解析手法が議論されている.しかし,現在までの研究では,(1)各被験者のデータの時間相関をどうモデリングするか,(2)個体差などをどう処理するか,(3)被験者が治療の途中で来なくなるため生じる欠測値(脱落)をどう扱うか,といった課題を十分に解決しているとはいえない,特に,脱落はランダムに起こるのではなく,治療効果や副作用といった過去の状態に依存するため,脱落の過程をうまくモデリングすることがデータ解析において重要になる.
ノンランダムな脱落のモデリングに関しては,観測するデータが固定されたときに脱落の起こる条件付確率を決めるDiggle et al.の方法に対して,Copas et a1.の考え方に基いてデータと欠測過程を1つの周辺モデルとして対等に扱うモデリングを試みた.このモデルに基づく推定法を計算機上でプログラミングし,シミュレーションや実データ解析を行った.実データ解析においてはここで考えたモデルと従来のモデルの結果に大きな相違はみられなかった.脱落過程のモデルの検証は観測データのモデリングに比べて難しく,Copas&Eguchiが提案している影響度解析によるアプローチの方がが有望であろう.
また,一般化推走方程式(GEE)において近似的な疑似尤度関数を構成する研究に関しては,1次元のカテゴリカルデータに対する最小情報量分布を求めた.しかし,分散関数が特定の場合以外は全域的に情報量を最小にする分布が存在しないことや,尤度の値が数値計算によってしか求められないことから,ここで求めた最小情報量分布を疑似尤度開数として統計的推測に利用することは現段階では難しいと言わざるを得ない.

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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