研究概要 |
並列プログラムを開発する際には,並列性を持ついくつかの並列計算パタンを基本ブロックとして,プログラマが並列プログラムを構築する手法(並列パタン手法(skeleton approach))が広く使われている.並列計算パタンによる抽象化によって,プログラマは低レベルの並列計算を考慮せず並列プログラムを開発することができる.しかし,問題が一つ残っている.効率のよい並列プログラムを構築する際に,どのような並列パタンを選び,またそれをどのように組み合わせればよいかをプログラマが考えなければならない. 本年度は,主として,以下の研究成果が得られた. ・自然な再帰的定義から並列パタンを用いた効率のよい並列プログラムに変換する逆融合運算定理(diffusion calculation theorem)を提案した. ・逆融合運算定理をCMUで開発されたNESLという実際の並列システムに埋め込み、その有効性を確認した.
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