研究概要 |
本年度においては以下のような研究実績があった. 1)デザイナの描いた多くの曲線や実際の工業製品に用いられている曲線を分析し,その結果を用いて造形における曲線の視覚言語化・体系化を行った. この研究をまとめて,国際会議VL'99において発表を行った. 2)現在,自然造形物や工業製品以外の人工物(刀剣,陶芸など)まで分析範囲を広げ,それらに用いられている曲線の分析を行った.加えて,リバースエンジニアリングのための,視覚言語を用いた曲線創成システムのプロトタイプを開発中である. 今年中には,これら一連の研究を論文として発表予定である. 3)リバースエンジニアリング技術において曲線(面)を創成するためには,まずその曲線・面構造を表す"多面体"が必要であることが明らかとなり,本年度後半はこの研究に取り組んだ. その研究成果の一部は論文として既にまとめあがり,現在デザイン学会に投稿中である. 4)曲線の印象などを分析する手法として多変量解析などがある.これらの手法をまとめ,解析プログラムを独自にカスタマイズする必要もあり,「コンセプトデザイニング」を執筆するとともに,それに付随する解析ソフトをプログラムした.これは今後曲線の印象の分析などに用いる予定である.
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