研究課題/領域番号 |
10780200
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
馬場 雅志 広島市立大学, 情報科学部, 助手 (30281281)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 画像合成 / カメラキャリブレーション / 工学的歪み / 統合カメラモデル / コンピューターグラフィックス / 光学的歪みの補正 |
研究概要 |
カメラで撮影された実写画像から3次元のシーンを復元するComputer Vision(CV)に比べて、モデルから画像を生成するComputer Graphics(CG)においてはカメラモデルはあまり重要視されてこなかった。しかし、リアルな画像作成や実写との画像合成には、実際のカメラと幾何学的・光学的に整合する精密なカメラモデルとキャリブレーションがきわめて重要である。本研究では、実カメラでの画像撮影時に発生する光学的歪みを補正するPhotometric Calibrationの概念に基づいた画像の合成に関する研究を行った。 まず、実写画像とCGの仮想物体との合成を行う手法についての研究を行った。実写画像とCGの仮想物体を合成するには実写を撮影したカメラの正確なモデル化が必要不可欠である。そこで、実際のカメラのズーム、フォーカス、アイリスの変化を忠実にモデル化した統合カメラモデルを提案し、そのカメラモデルと実際のカメラとの対応をとるカメラキャリブレーションを行った。キャリブレーションによってえられたカメラパラメータを用いて実写画像と仮想物体を合成することにより違和感のない合成が可能となった。 次に、先行研究を行っていた画像の周辺明度低下のモデル化や補正方法についての検討を行った。以前提案した可変円筒モデルを別カメラをもちいてより詳細に検討した。今回、多数のサンプル点を用い、非線形最適化を行い、モデルの一般性の検証と高精度なキャリブレーション結果をえることができた。 本研究では、光学的歪みのない実写画像とCG画像あるいは実写画像同士の自然な合成が行えるシステムを構築することを目標としたが、そこまでの到達はできなかった。現在、可変円筒モデルとズーム・フォーカス・アイリス統合カメラモデルを組み合わせてより統合されたカメラモデルを用いて画像の生成や合成を行うための検討を開始したので、研究を継続する予定である。
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